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- 優れたセラミック「ジルコニア」
最高級のセラミック
ジルコニア
機能性・審美性・耐久性・安全性とさまざまなメリットを持つセラミック。そのなかでも“酸化ジルコニウムを安定化させたセラミック”が「ジルコニア」です。ジルコニアは過酷な条件下でも十分な強度と耐久性・耐食性を持ち、生体親和性も高いといった特徴があります。また、透明感のある美しさに加え、セラミックにはない機能面でのメリットを併せ持っています。
医療用素材として使用されてきた歴史があり、加工技術の発達により、現在は歯科医療素材として使用することが可能になりました。金属やセラミックなどの素材が持つ課題を克服したジルコニアは、最高級の歯科技工物として、当ラボが自信を持ってご提案する素材です。
【多様な分野で活用されているジルコニア】
ジルコニアは、ダイヤモンドに近い硬さを持っているため、「白い金属」や「人工ダイヤモンド」とも呼ばれ、宝飾品(キュービックジルコニア)としても用いられています。歯科用素材とは結晶構造は異なりますが、成分はほとんど同じです。また、これまで歯科以外のさまざまな分野で利活用されてきました。
- スペースシャトルの外壁断熱材
- 白色顔料
- 高級車のパーツ
- F1カーのブレーキ
- 電子回路のパーツ
- 燃料電池
- ガラス
- 人工股関節の球状骨頭部
ジルコニアの優れたポイント
1 強度が高く靭性がある
ジルコニアには金属よりも高い強度がありますが、靭性(じんせい=素材の粘り強さ、しなやかさ)もあります。噛む力は相当強く、歯に負荷をかけるものですが、ジルコニアは結晶構造の特徴から力を分散することができるため、噛み合う歯を傷つけず、強度を維持することができます。
2 生体親和性が高い
人工関節としても用いられるジルコニアは、生体親和性が高い(身体に馴染みやすく、負担の少ない)素材として知られています。また、金属不使用のため、金属アレルギーの心配がありません。割れ・欠けの心配があるセラミックでは、強度を確保するために被せ物の内側に金属を使わざるをえない状況がありました。それを克服したのがジルコニアを使用した技工物なのです。
3 自然な噛み心地を実現する
ジルコニアは金属よりも高い強度を持ちながら、銀歯と比較して重量は3分の1程度。同じ大きさであっても軽い技工物となり、違和感なく自然な噛み心地を実現します。
4 美しい見た目を実現する
光の透過性が高いジルコニアは、天然歯のような透明感を実現します。保険適用で使用される銀歯やレジンを用いた被せ物(クラウン)とは比較にならないほどの美しさを生み出します。
銀歯との違い
セラミック(オールセラミック) | ジルコニア | |
耐久性 | ○ | ◎ |
強度も耐久性も高いが、天然歯よりも硬いため、噛み合う歯、周囲の歯を傷つけることがある。かかる力を分散できないため、単独では割れ・欠けといった不安が残る。変色や劣化がない。 | 強度は金属以上。結晶構造の特徴から、かかる力を分散でき、割れ・欠けの心配が少ない。あらゆる部位の技工物として使用可能。変色や劣化がない。 | |
機能性 | ◎ | ◎ |
十分な強度を持つ。汚れの付着が少なく、汚れが落としやすい。 | 強度とともに靭性を持ち、あらゆる箇所に使用可能。軽いため、快適な使用感が実現する。汚れの付着が少なく、汚れても落としやすい。 | |
審美性 | ◎ | ○ |
透明感・白さ・美しさともに優れている。 | 審美性ではオールセラミックと比較するとやや劣るが、歯科技工物としての美しさは十分ある。 | |
安全性 | ◎ | ◎ |
金属不使用のため、金属アレルギーの心配がない。 | 金属不使用のため、金属アレルギーの心配がない。 |